◆与信管理ってなんですか? 一般的に建設業で専門工事業者が工事をゼネコン(総合建設会社)から請け負う場合、工事契約書の取り交わしを後にして工事を先行して始める、これはよくあることです。 そして、ゼネコンが倒産した場合、大きな痛手を被り、最悪の時は、連鎖倒産・・いま現実にあちこちで数多く発生しています。 また、その反対でゼネコンから仕事を請け負っていた業者が倒産し、その下で仕事をしていた孫請業者から、ゼネコンへの支払訴訟事件に発展したことなど、ひとつの倒産は、まわりにおおきな影響を与えます。 与信管理とは、簡単にいうと取引先を信頼して商取引を行うこと、相手に信用を与えること、これが与信です。そして、これらの与信先(得意先・取引先)の日常管理を与信管理といいます。 もし、取引先が倒産して、その煽りで連鎖倒産したら、とてもくやしいですね。 もし、取引先の与信管理を常に継続的におこなっていたら!新規の取引先の場合、取引を開始するか、しないか判断するために信用調査を行い判断することや、継続して取引している得意先の信用情報を収集して、その会社の与信枠を決めてその範囲内で取引し、もし、万一倒産した場合、損失額を最小限度にとどめるためのリスク管理をいいます。 与信管理とは、売掛金の債権管理、リスク管理を行うことで、貸倒れを回避するために行うことです。 ◆ 継続的な与信管理がなぜ必要なのですか? 会社は生き物です。数ヶ月、半年、1年と時が経過することによって、組織の変更、対得意先、対仕入先、営業内容、財務内容など、取引当初の内容と現在の会社内容とに、大きな違いを見せる会社が、多々あります。 新規取引当初その会社は、順風満帆、資産内容も良好で、上得意先として、今後共継続取引していこうとの社内稟議がおりていました。 ところが、半年も過ぎた頃、当初の支払条件を翌月払から翌々月払に変更してほしいとの通知が一方的に送られてきました。周辺から変な噂も聞こえてきませんでしたので、そのまま、支払条件の変更を受け入れ、なんの信用調査もしないで、ずるずる取引を続けていました。 それから1年経った頃、突然民事再生法申請の情報が、新聞に掲載されました。このような事例は、よくある事です。突然ですから驚きますね。 もし、このとき、あなたの会社が、この会社に1億円の売掛債権が発生していたら! もし、まだ、支払期日のきていない受取手形が5千万円あったとしたら! もし、工事中の未請求金が3千万円あったなら! 債権総額は、1億8千万円です。大型倒産事故の発生ですね。 回収できる金額は、数%、しかも数年分割返済です。 このことが、原因で連鎖倒産でもしたら、泣くに泣けないことですよね。 思わず“ぞー”としてしまいます。
◆現在の与信管理の実情 中小企業の経営者の皆様、与信管理担当者の皆様! 与信管理で頭を悩ましておりませんか? 新規取引業者との取引を開始すべきか、止めるべきか、継続取引業者の中に信用不安先は、ないか、問題業者、こういった得意先はないだろうかと。 つねに関係者の方は、大変な気を使って、与信管理に取り組んでおられことと、お察しいたします。 私自身も建設関係専門工事会社において、この与信管理のことで、終始頭を悩まし続けておりました。 そこで、与信管理をもっと簡単に、しかもコストもあまりかけず、専門的知識もほとんど要らずにできる与信管理システムは、ないものだろうかと、いつも考えておりました。 その頃の関係会社の実情は、新規取引を開始する場合、営業の窓口である担当部門から、取引稟議書を申請し、各関係部署および、トップの方々の裁決を仰いでおりました。 また継続業者で、信用不安のうわさが発生し、定時支払の条件等も漸次悪くなってきた場合、同じように、あらたな取引の際、社内稟申をおこなっておりました。 そして、殆どといってよいほど、その都度、大手の信用調査専門会社に情報資料の収集依頼を行っておりました。 そして決まったように提出された調査資料の表紙記載の評点によって、可、不可の決裁が下されました。 当然、自分の会社の自社責任において、決裁しているわけですが、幾度となく、倒産事故に遭遇いたしました。 その要因を探ってみると、つぎのようなことが、考えられます。信用調査専門機関の評点のなかで、グレーゾーンをどう判断すべきかおおいに迷っていた経緯があります。 49点が取引可なのか、止める決裁をすべきなのか、誰しも迷うところです。では、50点、51点、有名な親会社がついている会社だから、20年のつきあいがあり、48点でも? 取引先の環境によって、ますます、悩んだりします。 最終的には、盲判同然の決裁、また、営業担当者が内内に取引OKのサインを既に相手側に、出していたからとか、おおくの決裁関係者は、あまり、調査資料の内容、たとえば、決算内容、金融機関の借入金の内容、不動産の登記内容(抵当権設定等)等詳しく見て判断する方は殆どいないといっていいほどです。 つまり、営業担当者の思惑、売上拡大優先等にかなり影響された決裁があった風に聞き及んでおります。 本来、与信管理にとって不必要なことがらは、排除し調査資料の内容、いままでの工事代金の支払内容、その会社の社内の様子等を勘案し、総合的に慎重に裁決すべきところが、間違った方向で、判断決裁していたことも多々あるように見受けました ●ここで、参考までに、ある大手信用調査専門機関の調査資料の一部をご紹介したいと思います。(サンプル)
| 信用調査専門機関の実情 |
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A信用調査専門機関の信用調査資料の主な内容
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○ 主な内容 | ◆
事例 |
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01 商号 | ◆
日本建設 株式会社 |
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02 会社所在地 | ◆
茨城県水戸市1-1-1
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03 資本金 | ◆
1.000万円
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04 主要株主 | ◆
日本 一郎 |
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05 従業員数 | ◆
50人
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06 設立 | ◆
平成16年1月1日 |
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07 沿革 | ◆
平成16年1月建築請負を目的に 資本金 1.000万円を以って 日本建設株式会社を設立。 |
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08 事業内容 | ◆
建築 |
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09 主要仕入先 | ◆
東京商事・茨城商事 |
| 10 主要販売先 | ◆
千葉建設・茨城建設 |
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11 取引銀行 | ◆
東京水戸銀行 |
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12 取引状況 | ◆
固定預金300万・短期借入金600万
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13 決算内容 | ◆
決算期平成16年3月 売上高3.500万・利益金200万 申告所得 公示外 |
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14 所見 | ◆
会社設立からまだ数ヶ月の状況で、 対得意先の信用も薄く受注環境は 厳しさが続いている。今後工事実績を 着実に積み重ねていけば、施工技術 面において品質管理はトップクラスと 周囲から評価されているので、 期待できると思われる。 |
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15 企業診断 | ◆
1警戒不要 80〜100点 ◆
2 無難 65〜79点 ◆
3 多少注意 50〜64点 ◆
4一応警戒 30〜49点 ◆
5 警戒 29点以下 経営者能力 10点 成長性8点 安定性 30点 公開性・総合 7点 合計 55点 | これは、ある信用調査専門機関の資料の一部です。 この他に不動産明細表・抵当権設定の有無・財務分析・決算内容等が詳細に記載されております。 この中で大変重要なのが、決算内容・次に不動産名明細表・抵当権設定内容となります。 決算書2期分あればキャッシュフロー計算書作成が可能となり、与信管理に最も必要な分析データに変わります。 また、不動産明細表・抵当権設定内容は、決算内容が入手できない時次に必要なデータとなります。 もっと詳細な分析がこれらのデータをもとに出来たなら、もうちょっと最終裁決のとき悩まなくて済むかもしれません。
今、多くの企業は、不況の最中でもあり、新しく、はじめての会社、今まで取引したことのない会社と取引を開始する場合、大変な気を使い、その会社の情報を集めたり、うわさを聞き込んだりまず自分の会社で可能なかぎり与信調査をして、問題がなければ、取引開始の手続きに入っていくのが普通のパターンではないでしょうか。 それで、ちょっとでもおかしな点があれば、専門の信用調査会社に依頼し、最終判断をトップがすることになるのではないでしょうか。 例えば、大口の新規取引のケースでは、最初から与信調査専門会社に依頼しデータの収集を図り、営業担当者が伺い書など、提出しトップの決済を仰ぎ、ゴーのサインで、契約を取り交わし、工事着工へと流れていくのが一般の社内システムではなかろうかと思います。 しかし、問題点がここにあります。まず、第一の問題点は、専門の信用調査会社に頼んだ場合、調査費用が最低数万円かかることです。 もし、小口の取引をする場合、特にスポット的な取引で終わったときには、赤字になってしまうことも有り得るわけです。 例えば、500.000万円の工事を請け負う時に、粗利益10%・5万円予想の新規取引を開始するか中止するか裁決する時調査費用ですでに数万円の経費が出てしまいますので、純利益はマイナスの状況になることは、明白です。したがって、だれでも、このような与信調査はしたくないはずです。そうとは、思いませんか? 第二の問題点は、信用調査会社からデータが出たとき、その評点が判断に迷う点数が出てきた時です。 調査会社の多くは、評点を優良、良、普通、あまりよくない、よくないの5段階評価で行っております。 このときに普通で記載された時、与信管理を担当する人、最終決裁をするトップの方々は迷ってしまいます。 取引すべきか、やめるべきかおおいに悩んでしまいます。 調査会社にどうすべきか聞いたとしても、自分の会社で最終判断しなさいと当然言われます。 そこで、このような問題点を解決できたらと常々考えておりました。 与信管理調査に完全、絶対はまず、ありえませんが、経費をできるだけ少なくした調査システム、評点のグレーゾーンをもっと明確にできる調査方法があるとしたら! もし、小口取引の場合、営業担当者のみで、簡単に与信管理できたら、また、データの収集も自分の会社でできたら、分析も自分でできたら、この不況の最中、かなりのコスト削減に繋がり助かるのではないかと、考え熟慮しながら、この自分でできるやさしい与信管理シスムを、つくりました。 あなたの会社でも、これから紹介するこのあらたな自分でできるやさしい与信管理システムに取り組んでみませんか! パソコン1台で、しかも専門知識なしで!簡単に自分ひとりでできる簡単な与信管理システムがあるとしたら? 是非、いまから始めてみませんか!驚くほど、簡単に、やさしく誰にでもできます。 これをはじめることが、あなたの会社にとって、いままで面倒でもあり、お金もかかり、しかも難しいものといった与信管理のイメージをかならずや払拭してくれるものと考えます。 やがて、不良債権の発生もなくなり、連鎖倒産の危機からも回避してくれる救いの女神となることでしょう。 さあ、いまなら間に合う経営改革のスタート・自分でできるやさしい与信管理システムを是非、あなたの会社にも取り入れてみませんか! いままでの形だけの、表面だけの与信管理から、真の与信管理に脱皮してみせんか! 是非、皆様方にもご利用いただければ、幸いに存じます。
◆自分でできる与信管理システムの流れ
自分でできるやさしい与信管理システムの全体的な流れ ◆与信管理3ステップ調査方法 @初級編・・・一次裁決 A中級編 1・・・二次裁決 B上級編 1・・・最終裁決 最初にする与信調査→(財)建設業情報管理センター(CIIC)からデータ収集→経営事項審査結果通知書の内容検討(財務分析)
・・・一次裁決・・・少し迷った時→中級編へ
倒産予知判断・・・ 経営事項審査結果通知書の内容再検討 倒産予知数式による検討・・・二次裁決・・・まだ迷う場合→上級編 1へ
経営事項審査申請担当部署より決算書データ入手→キャッシュフロー計算書作成・・・最終裁決
◆キャッシュフロー計算書ってどんなものですか? キャッシュフロー計算書ってどんなものですか? 簡単にいいますと、企業の会計期間にキャッシュがどこから入ってきたのか、また、どのように使われ出て行ったのかを明らかにするため、そのキャッシュの流れを表にしたものがキャッシュフロー計算書と呼ばれるものです。
〇2000年3月期より証券取引法の適用を受ける公開企業は、すべてキャッシュフロー計算書を作成して、有価証券報告書等 に記載して開示することになりました。 したがって、現在、未公開企業等中小企業の場合、ほとんど多くの会社は、作成義務がありません。 しかし、今後は金融機関等が中小企業に融資する際の検討資料として、その提出を求めたりすることが多多あると予想されます。 いまのところ、金融機関は、信用調査専門会社にその資料を依頼したり、自分のところで決算書をもとに作成したりして、融資検討資料として活用しております。 〇従来の財務諸表の内容 @ 損益計算書 A 貸借対照表 B 付属資料(資金収支表) 〇 現在の財務諸表(建設業法によるもの) @ 損益計算書 A 貸借対照表 B 利益処分 C付属明細表 D営業報告書
●現在の財務諸表(証券取引法・財務諸表規則によるもの)
@ 損益計算書 A 貸借対照表 B 利益処分計算書 C 付属明細表Dキャッシュフロー計算書
A キャッシュフロー計算書のしくみ
キャッシュとは現金・預金および現金同等物(取得から満期日まで3ヶ月以内の償還日) @現金・預金・・手元現金、普通預金、当座預金、通知預金等 A
現金同等物・・定期預金、譲渡性預金、コマーシャル・ペーパー (短期の資金調達用約束手形の1種)公社債投資信託(国債・社債・コールローンなどで運用する投資信託) このキャッシュの流れをあらわしたものが、キャッシュフロー計算書となります。 単純に考えるとこのようになります。 〇 入金 − 出金 = 現金残高 (会計期間におけるキャッシュの増加・減少を一定の活動に区分してあらわしたもの) 〇 区分・・・3区分にして企業の活動状況を分析 @ 営業活動による営業キャッシュフロー A 投資活動による投資キャッシュフロー B 財務活動による財務キャッシュフロ 〇 利益の計算は、現金収支に関係なく、発生主義に基づく収益・費用の発生事実から計算されます。 したがって、実際に使える現金残高はわかりません。 一方、キャッシュの流れに基き、入金、出金の増減によりキャッシュ残高を計算すると、その残高はすべて実際に使用できる現金となります。 またキャッシュ残高は大変重要で、これが不足すると会社の運営に支障をきたします。買掛金の支払とか、経費の支払が出来なくなり、最終的には会社の存続が不可能となります。 他に手形決済資金が不足したりすると、不渡りとなり、この不渡りを6ヶ月以内に2度起こすと銀行取引停止処分となります。 これを通常、倒産といいます。現在は、不況のさなか、昔みたいに金融機関から、借り入れが容易に出来なくなりました。 したがって、普段からキャッシュフローを管理し、このような事態を避けることが、肝要です。 勝ち組・負け組とかいわれておりますが、勝ち組に入るためには、キャッシュ量の潤沢さが求められます。今後、ますますキャッシュフロー経営が、重視される時代になってきました。
一般的なキャッシュフロー計算書 (モデル)
| キャッシュフロー計算書
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@ 営業キャッシュフロー | 金 額
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税引前当期純利益(欠損) |
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減価償却費 | プラス表示 |
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受取利息及び受取配当金 | マイナス表示 |
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支払利息及び手形売却損 | プラス表示 |
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売上債権の増加 | マイナス表示 |
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棚卸資産の増加 | マイナス表示 |
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仕入債務の増加 | プラス表示 |
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割引手形の増加 | プラス表示 |
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その他債務の増加 | プラス表示 |
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役員賞与の支払額 | マイナス表示 |
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小 計 |
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利息及び配当金の入金額 | プラス表示 |
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利息等の支払額 | マイナス表示 |
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法人税支払 | マイナス表示 |
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営業キャッシュフロー |
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A 投資活動によるキャッシュフロー | | |